「このままじっとしてるのも退屈だしな。さて、どうするか…」
「この辺、あんまり来たことないから分かんないよ?じゅんたはよく来てるの?」
「いや。奏んとこに来たのだって久しぶりだよ。あいつ、忙しいって言っていっつも誘いに乗らないんだよ。」
「じゅんたは暇なの?」
「普通の大学生なんて、そんなもんだろーが。」
実家暮らしで、バイトもしてない大学生は、どうやら暇なようだ。
「じゃあ、暇だったらまた家に遊びに来てよ。もう『報告』はいらない。…じゅんたまで離れちゃうのは寂しいよ。」
今思えば三浦くんの告白を受け入れたのは、奏ちゃんが家を出たことよりも、じゅんたが側にいてくれなかったことのほうが大きかったと今は思う。
離れちゃったから、寂しくて、好きだよって言ってくれて側にいてくれた人に簡単にうなずいちゃったんだ。心は簡単には動かなかったんだけど。
今までは意地悪な事を言いながらも、私の心をいつも分かってくれて、側で寄り添ってくれるじゅんたがいたから寂しくなかった。
「暇つぶしか?俺は。」
そう言いながらも、嬉しそうにじゅんたは笑った。
