家の前で待つこと数分。じゅんたの青い車が現れた。
じゅんたは、車に負けじと爽やかだった。Tシャツの上にブルーのシャツを着てカーゴパンツを合わせている。
大学生になってからは頻繁に会うこともなくなっていたので、見馴れた制服姿ではなく私服を見るのも新鮮な気持ちだった。車も服もブルーで爽やかさ全開なのには少し笑ってしまったけれど…。
久しぶりに見た姿は自分が知っているじゅんたとは何かが違って見えた。
挨拶なんていいよ、と言う私に「よくないだろ。」と返してチャイムを鳴らし、母に「奏のとこに遊びに行くので、奈子借りていきます。」と丁寧に挨拶してくれた。
「大人になりましたねー。」
何だか照れ臭くて、からかうような調子で言葉をかけると、じゅんたもニヤニヤしつつもわざと大げさに、うやうやしく助手席のドアを開けてエスコートをしてくれた。
「どうぞ。お姫様。」
車が走り出す。
じゅんたの車に乗るのははじめてだった。
久しぶりに会った、というよりは半年ほど自分からはほとんど連絡をせずに距離を置いていた。たぶんそのことはじゅんたにはお見通しだっただろう。そのくせ、私がとても寂しい気持ちでいたこともきっと気づいていたと思う。
そんなこともあり、じゅんたに会うまではもっと気まずい空気になるのかと思っていた。
でも、いつもと変わらない態度で接してくれて、こうして奏ちゃんに会いに行こうと声をかけてくれたことはとても嬉しかった。いつもは意地悪なくせに、今日はなんだか優しい。
さっき愛ちゃん言われたことが胸に引っ掛かっていて、気まずかったり後ろめたい気持ちになっているのは自分だけなんだけど、そんな弱っていた心にじゅんたの優しさは心地よく染みていた。
