キミがこの手を取ってくれるなら


でも、そんな気持ちも魔王はお見通しらしい。

「お前…誤魔化しただろ」

びくっ、と肩が跳ねる。
また冷や汗が流れたような気がした。

誤魔化し切れなくなって、とりあえず「えへへ」と笑ってみると、


「でも、初めて奈子からキスしてもらったし、一生俺だけだって言ってくれたし…可愛かったから、もういいよ」


魔王は、そんな甘い言葉であっさりと私を許してくれた。


……はずだったけど、


「でもさ、煽った責任は取ってくれるんだよな?」

そう言いながらゆっくりと私に近づき、覆い被さってきた。


……嘘でしょ?!

そう思って驚いた顔でじゅんたを見ると、口の端を上げた意地悪な笑みを浮かべてこう言った。
「『何を』しようとしてるか、言って欲しい?」

その魔王の笑顔に、やっぱりちょっと固まってしまった私だったけど、慌てて言葉を返した。

「いちいち……言わなくていいよ!」