「ガキの頃は、奈子のことを好きだったからいじめる、ってバカみたいに幼い愛情表現しかできなかったから、いつも大人びていて、奈子のことを可愛がって大事にしてる奏が羨ましかった。」
「あいつには勉強だって、運動だって、何一つ勝てなくていつも嫉妬してたんだ。……奈子のことだって、ずっと。」
「奈子が自分のことを好きだって知りながら、気持ちに応えてやらないのに、奈子のことを手放さないのはずるいと思ってた。腹が立って仕方なかった。でも、友達としては大切で、俺は何年も嫉妬ばかりを抱えて、気持ちをもて余してたんだ。」
「大人になってからも、嫉妬の気持ちは心の中にずっとあって……消えることはなかった。奏が志帆さんに惹かれてるって分かっていても、いつか奈子の手を引いて連れて行ってしまうんじゃないか、っていつも怯えてたんだ。でも、それを奏に問いただす勇気が俺にはなかった。」
奏ちゃんは、何度か私の気持ちに応えてやりたいと思ってたって私に言った。きっと、じゅんたは、それを察していたんじゃないかと思う。
誰よりも奏ちゃんの近くにいたじゅんただから、分かってしまったのかもしれない…
