家に帰ってからも、ずっとさっきの奏ちゃんとの会話を思い返していた。
そして、じゅんたのことを想った。
奏ちゃんが志帆さんと惹かれあっていることに気がついた時、私は自分の初恋がとっくに終わっていたことを知った。
気がついたからと言って、そのままじゅんたの元に行くのは躊躇われた。
何より自分の気持ちや、過去の出来事に区切りをつけないと、とても前には進めなかった。
私は、いつも自分のことだけしか考えていなかった。
思い出すのは、高校一年の冬の日。
奏ちゃんの別れ話に喜んだ私に、一瞬だけ見せた辛そうな、とても、とても悲しそうな顔。
じゅんたは、あのいつもの意地悪な笑顔の裏で、私に気づかれないように何度あんな顔をしていたのだろう。
苦しかったはずだ。
悲しんでいたはずだ。
それでも…ただ側にいてくれた。
私が、自分の気持ちと向き合って、きちんと最初から最後まで初恋を終わらせられるように。
ひたすら自分の気持ちを隠して。
