まだ中点に差し掛かったばかりの太陽は明るく、来た道を戻るあたしを照らしている。



家の裏につき、裏から家の中をうかがうと人の気配がする。

父は家にいる。ただ厄介なことに一人ではない。ほかに三人の人間がいて、父に詰め寄っていた。

「早く行きましょうや。こんなとこに座っていたって時間の無駄ですぜ」

「容さん、あんた悔しくはないんかい」

口々に言葉を浴びせられ、うつむくように座る父が見えるようだ。

「わしは 待っているんですよ。帰ってくるのを」

「何を夢みたいなこと言ってんだい」

「シュウメイが、わしを置いていくことは無いからですよ」

父の答えに頭を振って、哀れむように 皆は見るだろう。



あたしは裏口を潜り、父の元へと歩いて行った。小さな家なので裏口を越えたら、父が見えた。囲むように人がいて、あたしには背を向けていた。