優しすぎるよ、芳樹くん。

そういうとこが、大好きだった。



「芳樹くん、私のワガママで苦しめてごめんね。

でも、再会できて本当に嬉しかった。

これからもずっと、よろしくね」


男女の友情は成立しないなんていうけど。

少なくとも今は、芳樹くんと私は友達。



「ゆり、お昼よー」

お母さんが呼ぶ声。

「はーい、いま降りるね」