チャイムがなる頃には絹真くんの周りには男子が二人いるだけだった。 「どう?友達できた?」 「あ、うん」 チャイムが鳴って席に戻ると、私は絹真くんに訊いた。 こんなこと訊くの、かなりお節介かもしれないけど、彼に友達ができなかった場合、絡むのは大体私になるのだろうから、一応。 私の心配は不要だったようだけど。