そ、そりゃあその……と口の中でもごもご言う私に 「さぁて! 置いてかれちゃうよー、有里ー?」 「っ!?」 か、からかわれたっ!? 自分の自転車に向かって走る彩佳の背中を追いかけながらも叫ぶ。 「そ、そっちが言い出したんでしょー!?」 その、バカバカしくも微笑ましい様子を月光が淡く照らしだし、彼らの笑い声があたりを包み、空気を震わせる。 青春を謳歌している彼らは、うっすらと広がる霧の中に消えていく。 ほんの少し、喧騒のほとぼりを残してーー。