「葵!!どこ行ったのかと思って心配しただろ~?探したんだからな」


「蓮!!」


後ろから蓮が追いかけてきてくれたのだ。



けれどきっと………。




「ん?何だよニヤニヤして~」

「なっ!?ニヤニヤなんてしてないもん!!」





ここから家まではすぐ傍。

すぐに追いかけて来てくれたのならば、蓮だったらすぐ追いつくはず。

黙って隠れててくれたんだよね。


蓮は優しいね。
また“好き”が膨らんでくんだ。






「蓮、恋はすっげぇんだよ!!」


「ふっ。なんだそりゃ」



蓮はケラケラ笑いながらあたしの頭をぐしゃぐしゃにする。


蓮の笑顔が大好き。
蓮の大きい手が大好き。
蓮の少し低い声が大好き。



言い出したらキリがないくらい、“好き”がいっぱいなんだ。