水を飲みにきたのにも忘れてフラフラと部屋に戻った。



“お袋に帰ってこないかって言われた”

それだけしか聞けなかった。


先を聞くのが恐かった。


部屋に1人で居ても、不安で押しつぶされそうになるだけだった。






「葵ちゃん。どうしたの?」


不安で仕方がなくなったあたしは、愛美さんに助けを求めに行った。



「あ…愛美さん。ごめんなさい。夜遅くに…」


あたしの泣きそうな顔に気付いたのか、愛美さんは快く部屋に入れてくれた。





「どうしたの?」


剛さんにも話を聞いて欲しかったから、場所移動をして、剛さんの部屋で話を始めた。