それから数日後…


優也は真紀奈に相談すると
冷やかされると思い、
なぜか私に梨乃のことについて
相談してくるようになった。

「なぁ、梨乃ってさ、
どんなやつが好きなの?、」

複雑な気持ちはあったものの
優也のまっすぐな気持ちに
なぜか、応援したい
と思う自分がいて、
そしてなによりも
恋をしている優也が可愛すぎて
いつのまにか真剣に相談に
のっていた。

「わかんないけど、
優也みたいにまっすぐに
自分をみてくれている人
は誰から見てもいいんじゃない?」

優也は分かりやすく、
うれしさを全面に出していた。

「そ、そうかなぁ!」

「多分ね、」

わからなくてありきたりなことを
答えてしまったけど、
実は私の本音でもあった。




ほんとは私を見てて欲しい…



どっちにしても
自分のことをまっすぐに
見てくれているのは
嬉しくないわけがない。

優也が見てるのは
わたしじゃないけど…


「ありがとな!わかな!」

彼は笑顔でそう言って
走り去っていった。