倒れると思ったとき、やわらかい感触がした。 春樹先生が支えてくれたんだ。 『彩夏、大丈夫か』 えっ、 今私のことを呼び捨てで呼んだよね。 『大丈夫 でも、なんで呼び捨てで?』 『ごめん、少し焦ったから』 そう言った先生の顔は少し赤かった。 なぜかドキドキしてしまう。