さよならだね。






「ちょっ、愁くんっ、、離して、」


あたしは愁くんから離れようと、必死に愁くんの胸を手で押し返す。


でも、男の人に力で勝てるはずもなく、それどころか、愁くんはさらにぎゅっ、と抱きしめる腕の力を強めた。





「まだ、俺のこと、ふらないで。」


「へっ?」


頭の上から聞こえる愁くんの声は、すごく不安な声だった。



「いまから俺のこともっと知って、それから答え決めて?今日のとこは、とりあえず保留で。」


「でも、、」


「お願いだから。」


「、、はい。」




そう言うと、愁くんはあたしのことを離してくれた。



「俺、頑張るから。」


「頑張る?」


「うん。ゆらちゃんに好きになってもらえるように、めちゃくちゃ頑張る。」



なんで愁くんは、こんな恥ずかしいセリフがさらっと言えちゃうんだろう?