どんどんゆらちゃんに惚れてってさ、



いつの間にか、ゆらちゃんのために生きてるような、、


ゆらちゃん中心に世界が回ってるような、、



そんな風に見えたんだ。




とっかえひっかえ、適当に女と遊んでた頃のこと、いまさら後悔したりしてさ。


もっとゆらにふさわしい男になりたい、なーんてくさいセリフまで言ったりさ。


ゆらとの将来のため、なーんて言って貯金し始めたりさ。




まじ気持ち悪いくらい、ゆらちゃんのことが好きだったんだよな、愁は。


愛してたんだよな、ゆらちゃんのこと。





あの日だって、、


事故に遭ったあの日だって、、



愁は、ゆらちゃんにプロポーズしに行く途中だったんだぜ?



前の日、俺にいきなり電話してきてさ、明日プロポーズするからって、すげー張り切ってて。


卒業まで待つつもりだったけど、約束だけでも欲しくてさって、照れ臭そうに話してたんだぜ?




なのに、なんで忘れちまうかな。



こんなに大事なこと、


こんなに大好きなゆらちゃんのこと、



これを忘れるなんて、本当の大バカもんだよ。




あ、でもバカなのは、ゆらちゃんもだな。



こいつら、二人そろって本当のバカなんだ。



本当、、不器用すぎんだよ。