さよならだね。




愁くんの肩に乗せた頭から、しっかりつながれている手から、寄り添って触れている肩や腕から、、


愁くんの体温が伝わってきて、ほっとして眠ることができた。





「ゆら、ゆら、」


愁くんに起こされるまで、ずいぶんぐっすり寝てたみたい。



「次、降りるよ。」


「あ、うん。ごめんね。ずっと寝てて。」


「全然。ゆらの寝顔も写真とっといたし。」


「えぇ〜、だめだめ消して〜。」



恥ずかしいけど、嬉しかった。


また同じことしてるな〜って思って。





バスを降りてしばらく歩くと、目的地の伏見稲荷大社についた。


すごい数の鳥居が並んでいて、その中を歩くと、異次元にでもきたかのような、幻想的で不思議な感覚に陥る。




「すごい、、」


「そうだな。」



愁くんと手をつないで歩く。


特に何を話すわけでもないけど、逆にそれがいまは心地よかった。

いまここにあたしたち2人だけしか存在しないような、、

そんな感覚。




「周りの時が止まったみたいだな。いまこの世に、俺たちしかいないみたいな。」


「うんうん!それあたしも思ってた。」