ジキルとハイドな彼

だからわざと酷いことを言って泣かせるように仕向けた。

カッコ悪。まるで子どもだな…俺は。

苦い思いが胸の中に広がる。

胸の中でうずくまる薫の頭をそっと撫でた。

さっきまでは俺の事を親の敵のような目で睨みつけていたが、今や心地よさそうに目を閉じて身を委ねている。

なんだかその顔を見ていると、柄にもなく彼女の身に振りかかる一切の困難から護りたい、そんな気分になってしまうから不思議なものだ。

…なんだか親猫の気分だな。


しかし、沖本薫の受難はまだまだ続くのであった。