ジキルとハイドな彼

「今日は私と友里恵を助けてくれてありがとう」コウの頭そっと撫でてやる。

「でも犯人を取り逃がしたけど」コウは苦笑いを浮かべた。

やっぱり尾花に怒られた事が応えているようだ。

「だけど私たちを護ってくれたじゃない。その上、有力な情報も集まった。足で纏いの私たちがいたのによ?やっぱりあなたは優秀だわ」

「うん」コウはそっと頬を膝に摺り寄せた。

さらりとした漆黒の黒髪を指でそっとすくと仄かにシャンプーの香りがする。

疲れのあまり私の自制心はブっ飛んでいたのだろう。

身をかがめ、無防備なコウの頬にキスをした。コウはくすぐったそうに目を細める。

私の髪を耳に掛けると、頭をそっと引き寄せた。

軽く触れるようなキスをする。

「二回目だね」

唇が離れると私は照れ臭くてクスクス笑った。

コウは猫がじゃれるように私の長い髪に触れる。

「もう一回してみる?」

「へ?」

コウは上半身をそっと起こし柔らかく微笑む。

思いもよらない甘い展開に、戸惑ってしまう。

コウは私の肩に手をまわすと、さっきよりもしっかりと唇を重ねた。

感触を味わうように何度か唇を重ねているうちに徐々に深いキスになっていく。

私はキスをせがむようコウの首に手を掛けて引き寄せていた。

悔しいけど、コウはキスまでパーフェクト。

腰にも手を添えられて二人の上半身はぴったりと密着している。

コウは鼻先までそっと唇を離した。

「もう終わり?」私は不満気に唇を尖らせる。