わ。 すごく美人。 お人形さんみたいに目がパッチリしてる。 「困ってるんでしょ?あたし、もうひとつ持ってるから使っていいよ」 「ほ、本当?」 「うん、はい」 その子はあたしの机の上に消しゴムを置くと、手にしていた参考書に視線を戻した。 「……あり、がとう」 小さく呟くと、その子はまたあたしを見てニコッと微笑んでくれて。 その笑顔はなんだか寂しげに見えたけど、心に沁みて嬉しい気持ちでいっぱいになった。