ツラくても、笑っていればいいことがあるって信じてる。
能天気だって、危機感がないって言われて傷付いても、あたしは笑うことをやめなかった。
どんなにツラくても
どんなに苦しくても、いつも笑顔を絶やさなかった。
「うわ、さすがにこの点数はまずくない?すずちゃん、絶対S高ムリだよ。今からでも志望校変えた方がいいんじゃない?」
「わ、本当だ。あそこ理数系が強いのに、数学が50点台だとさすがにキツいよ」
手にした答案用紙を覗き込みながら、2人が口々に言う。
「いい加減諦めてさ、現実見た方がいいよ〜?」
「そうそう」
答案用紙を持つ手にギュッと力が入る。



