「やりた~いっ‼」


さっきまでとはうって変わって、リンゴが嬉しそうな声をあげた。
その気持ちは分かる。今までお客さんとして行っていたプラネタリウム館。補佐でも職員の立場になれば、また違った経験ができるはず。


星が、プラネタリウム館が好きな私たちにとっては嬉しいボランティアだ。


「私もやりたい!」
「先輩たちならそう言ってくれると思っていました!じゃあこれを部活動として、みんなでやりましょう!ね、コウちゃん!」
「いや、難しいと思うよ……」
「「「え……?」」」



私たちは声そろえて聞き返した。こんな状態の千夜先輩が異を唱えるとは思っていなかったからだ。
千夜先輩は、嫌というより困った顔をしている。


「どうして!?コウちゃん、星好きだよね!?」
「好きとか嫌いとかの問題じゃない。ボランティアの日程、見なよ」
「日程……?」


花梨ちゃんの持っている紙を、私とリンゴものぞきこんだ。



時間は平日は17時から閉館の19時まで、休日は休憩2時間をはさんで開館の9時から19時まで。休日はちょっと大変だけど、時間的には別に問題は……


「日にち。ちゃんと見て」
「日にちですか?……あっ」


私は気づいた。ボランティア期間はちょうど2週間。明日から2週間だった。


「明日からって急だね」
「そうなんですよね。おじいちゃん、職員さんに指摘されて、人数不足にやっと気づいたみたいで。この募集用紙も私作ったんですよ、昨日。だから募集っていうより私たちに……」
「そこじゃないっ‼」


私は気づいたんだ。