「先輩美人だし蒼君じゃなくても先輩に告白する人いるはずです…蒼君を私に譲って下さい」

譲ってって…なにそれ

「あのね蒼は物じゃないのよ。簡単に譲れとか言わないで…あなたに蒼は渡せない」

私は、未羽さんにきつく言った。

未羽さんは、泣きながら走っていった。

私は、重苦しい気分で教室に戻った。

「お帰り梨央…遅かったね」

私は、友子に抱きついた。

「どしたの?」

「後輩の可愛い子ちゃんに呼び出された」

「はあ?なにそれ」

「なんか蒼と別れろって言われた」

「うわなにそれ」

友子なんか顔怖い。

クラスの女子達には睨まれるし後輩には泣かれるし面倒くさい。