「梨央お願いがあるの」

「なに?」

友子が私の目の前に手を合わせて頼んできた。

「もう直ぐバレンタインデーでしょ。
一緒にチョコ作ってくれない?」

「いいけど…私も蒼に渡そうと思ってたし」

「よかった」

友子は嬉しそうにしていた。

友子と材料を買って私の家に来た。

「友ちゃんいらっしゃい」

「あ、達也さんお久しぶりです」

友子はよく家に遊びに来ていたからお兄ちゃんも友子を妹のように可愛がってる。

「最近友ちゃん来てくれないから寂しかったんだよね」

「すみません。忙しくて」

「ううん。就職決まったんだって…おめでとう」

そう言ってお兄ちゃんは友子にプレゼントを渡した。

いつの間に用意したんだ?