「あの橘さん」

「なに?」

梨央が鈴木先輩をみた。鈴木先輩それだけで顔真っ赤だ。

「ごめんなさい。教えてほしいところがあるんですけど」

「いいよ。ここはこうなって…」

「あ、そっか。ありがとうございます」

「いつでも聞いていいからね」

梨央は、ニコっと笑った。

今の顔反則だろ。俺でも真っ赤になる。

「だ、だったら橘さんの隣に行っていいですか?」

何言ってんだよ。隣って…ダメに決まってるだろ。

「そうだね。そっちの方が教えやすいし…私がそっちに行くね」

「はい」

俺がダメって言う前に梨央は、鈴木先輩の隣に座った。