「待ってよ。蒼くーん」

なんか甘ったるい㊛の人の声が聞えた。

ん?蒼

「うるさいついて来んな」

私が視線をやるとそこに居たのは、神楽君だった。

「神楽君」

「梨央先輩なんで」

神楽君は、驚いてた。

驚いたのは、こっちだよ。

「誰?蒼君」

その子は、神楽君の腕に自分のうでを絡ませた。

いかにも女の子って感じ。

「あ、梨央先輩だ。こんにちは」

同じ制服を着ているから私の後輩なんだろう。

「離せよ」

神楽君は、慌ててその子の腕を払いのけた。

「酷い。蒼君」

「先輩これは」

神楽君が何か言いたそうだったけど聞く必要はない。

なのに何でこんなに胸が痛いんだろう。

「梨央知り合い?」

私は、陽翔に声をかけられ陽翔の方を見た。

「うん。私の後輩」

「そうなんだ。初めまして俺は…」

陽翔は、自己紹介の途中で神楽君を見て固まっていた。

「何でお前が」

「え?」
私は、そんな言葉が聞こえ首を傾げた。

陽翔は、神楽君を睨んでいた。

神楽君も陽翔を睨んでいた。

どうしたんだろう?二人共…