「確かに俺は、梨央が兄貴の元カノだって知ってた。でも梨央に告白したのはからかったからじゃない」

「え?」

「梨央が兄貴とまだ付き合ってる時会ったことあるんだ。俺は、まだ小6で子供だった。その時から梨央のことが好きで…けど兄貴の恋人だから梨央が幸せならそれでいいと思ってた」

私は、黙って聞いていた。

「けど兄貴の浮気で別れたって知って許せなかった。親が離婚してそれから兄貴とは連絡してなかったし」

私のことそんな前から好きでいてくれたんだ。

「俺が中3の時この制服を着ている梨央を見かけた。だから俺も梨央と同じ高校に行きたくて受験したんだ。
梨央を見かける度に声をかけたくて、でもかけられなくてけどこのままは嫌だったから告白した」

そんな風に思ってくれてたんだ。

「梨央黙っててごめん。でも俺は、梨央のこと大好きだよ。誰にも渡したくない。
梨央泣かせてごめんね」

私は、蒼の方を見て蒼を抱きしめた。

蒼も泣きそうな顔してる。