「あのね日曜日空いてる?」

「日曜?暇だけど」

「お兄ちゃんに会ってもらいたいの」

「お兄さんに?」

言いづらいけど言わなきゃ

「お兄ちゃんに陽翔と別れたのを知って
好きな人がいるって言ったら会わせろって言われたの」

「分かった。俺お兄さんに挨拶するよ。
お兄さんにも会いたいし…あとマロンにも…」

こんな形で家に来てもらうことになるなんて思わなかった。

「ごめんね。蒼」

「なんで梨央が謝るの?」

「お兄ちゃん反対してるから認めさせるの大変かも」

私は、申し訳なさそうに言った。

「それだけ梨央のこと大切に思ってるんだよ」

「蒼」

「そんなに心配しなくて大丈夫だよ」

そう言って頭を撫でてくれた。

蒼の手は大好きだ。

優しくて温かくてほっとする。