あたしの流星

あぁ、なんか悔しくて、哀しくて切なくて、痛い。







我慢したいのに、涙が出る。







なんでこんなことで泣かなきゃいけないのかわかんない。








私はただ、先生が好きで。
でも相手は先生で。
あたしは生徒。







その関係はどうしたって変えられないのに。







この思いはきっと伝えられないのに。







だからせめて心の中で思っていたいって思うのに。







なのにこの人は、自分は好かれる人間じゃないという。







心の中で思うのすら拒絶するような言い方をする。







カチャンカチャンとホチキスを留めながら零し続ける涙に、先生はすぐ気がついた。







「……参ったな。泣かせるつもりはなかったんだが…………七瀬は優しいなぁ」







頬を人差し指で軽くかいて、やりづらそうな雰囲気をだす先生。







彼はあたしが優しいだけだと勘違いしてる。







彼のために泣いたのだと勘違いしてる。