あたしの流星

ハッとした。






恋なんて単語があたしから出てくるなて。






そしてそれは何故だかすんなりとあたしの心の奥底に落ち着いて。






じんわり広がる。







恋。






恋……。







あたしが、恋。







なんだろう、この感じ。







すごく切なくて、苦しいのに、嫌じゃない。






「なーににやけてんだよ、お前は」






コツンと、あたしの頭に先生の手が乗せられた。






「え、あたし、今にやけてました?!」







「おーおー、にやけてた。あの顔はヤバかったなー」






………あり得ない!







あたし、自然に表情筋ゆるゆるだったってこと?






バレてないといいな、この気持ちはあたしだけのもの。






誰にもあげない。







あたしの宝物。







先生にも、絶対教えてあげないんだから。






というか、こんな小娘が先生に告白なんて、相手にされるわけがないし、相手も困るし。






って、さっきから何考えてんのあたし。







「ここ」






「っわ!な、なにするん……」







「ここにしわ寄せてどうした?コロコロ表情が変わるやつだなお前は。ついてくこっちが大変だ」






あたしの眉間に長くて綺麗な指を添えながら先生が言う。