「七瀬は後で俺のところに来るように。じゃ他のみんなは帰っていいぞー」
その言葉を合図に、みんながガタガタと椅子を鳴らしながら立ち上がるとバッグを肩に下げる。
早速友達を作った女子達は一卓に集まって一緒に帰ろうなどと声をかけているし、教卓の所でみんなが帰るのを待っている先生に男女問わずさようならの挨拶を交わす生徒もいた。
そんな中あたしは。
「すず、大丈夫?なんか顔色悪いけど」
「…ん、大丈夫。先生手伝わなきゃいけないからまた明日ね遊菜」
「わかった、あんま無理しないんだよ?じゃあ私は帰るね」
手を振ると、遊菜も振り返し、そして、教室から出て行った。
気がつけば教室はガランとしていて、夕陽が教室に差し込む中、この空間にはあたしと先生しかいなかった。
「みんな帰ったことだし、行くかっ」
「あの、行くってどこに…ですか?」
「ん?そんなの決まってんだろ、数学科研究室だよ」
「…え?数学?」
「そー。俺の担当教科数学」
「……あの、あたし数……」
「俺の持つクラスの子が数学苦手なわけないよなぁ」
「………………」
「ぷっ…大丈夫だよ。俺基本英語担当だから」
「……どういうことですか?」
「俺の担当教科は英語と数学。んで、本命は英語だけど、俺の持つクラスだけは数学も担当するってわけ」
その言葉を合図に、みんながガタガタと椅子を鳴らしながら立ち上がるとバッグを肩に下げる。
早速友達を作った女子達は一卓に集まって一緒に帰ろうなどと声をかけているし、教卓の所でみんなが帰るのを待っている先生に男女問わずさようならの挨拶を交わす生徒もいた。
そんな中あたしは。
「すず、大丈夫?なんか顔色悪いけど」
「…ん、大丈夫。先生手伝わなきゃいけないからまた明日ね遊菜」
「わかった、あんま無理しないんだよ?じゃあ私は帰るね」
手を振ると、遊菜も振り返し、そして、教室から出て行った。
気がつけば教室はガランとしていて、夕陽が教室に差し込む中、この空間にはあたしと先生しかいなかった。
「みんな帰ったことだし、行くかっ」
「あの、行くってどこに…ですか?」
「ん?そんなの決まってんだろ、数学科研究室だよ」
「…え?数学?」
「そー。俺の担当教科数学」
「……あの、あたし数……」
「俺の持つクラスの子が数学苦手なわけないよなぁ」
「………………」
「ぷっ…大丈夫だよ。俺基本英語担当だから」
「……どういうことですか?」
「俺の担当教科は英語と数学。んで、本命は英語だけど、俺の持つクラスだけは数学も担当するってわけ」
