希望のあしたへ

「翔さん終わりましたよ」

「ありがとうございました」

「まぁこの二人はそろって随分礼儀正しい義兄妹ね、もっともいつまで義兄妹のままでいるのかな?」

「それどういう意味ですか?」

「いえなんでもないのよ。じゃあ陽菜ちゃんいつも言うようだけど何かあったらすぐナースコール押してね」

そう言って矢嶋は陽菜の病室を後にした。

矢嶋が病室を出たのを確認すると陽菜に首を傾げつつ疑問を尋ねる翔。

「なあ、なんかさっき千夏ちゃん変な事言ってなかったか?」

そんな亨の言葉に陽菜は咄嗟にとぼけてみせた。

「さぁなんだろう、気のせいじゃない亨兄ちゃんの」

「そうかぁ? なんか変な事言ったような気がしたんだけどなぁ? それよりシャンプーどうだった、さっぱりしたか?」

「うんさっぱりした。すっごく気持ち良くなったよ」

「そうか、それなら良かったな?」

「ねえ亨兄ちゃん」

「なんだ?」

「明日もリハビリあるんでしょ?」

「あるぞ!」

「何時から?」

「確か午後二時半くらいかな? それがどうした」

「明日土曜日だから由佳いつもより早く来てくれると思うんだ」

それが何なのだろうと不思議に思い尋ねる亨。

「だからなんだ?」

「もし由佳が早く来てくれたら由佳に車椅子押してもらって亨兄ちゃんのリハビリ見に行っても良いかなぁ?」

「別にいいけどそんなとこ見たってなにも面白くないだろ?」

「それでも良いの。だって亨兄ちゃんの近くにいられるし、近くにいればリハビリの応援も出来るでしょ?」

陽菜の放った最後の一言に亨は思わずクスッとしてしまった。