希望のあしたへ

「陽菜、そろそろ帰った方が良いんじゃないか?」

「えぇもう?」

「昨日熱が出たばかりなんだしあまり本調子でもないだろ」

「分かったもう帰るね。ほんとはもっと居たかったんだけどなぁ?」

「またいつでも来て良いから、今日の所は無理するな!」

「うんありがとう。じゃあね」

そうして陽菜は亨の病室を後にした。

 その後も陽菜は毎日のように由佳や陽子に車椅子を押してもらい亨の病室を訪れ、互いに楽しく会話を楽しむ毎日が続いたが、ところが一週間ほどたったある日再び発熱してしまった陽菜は亨の下に来なくなってしまった。

その為亨はある行動を起こすことにした。

いつもの様に陽菜が病室のベッドで翔の曲を聴きながら昼食を食べていると病室のドアをノックする音が聞こえた。

「はいどうぞ」

その後扉が開き病室に入ってきた人物に陽菜は突然の事で驚いてしまった。

「亨兄ちゃんじゃないどうしたのよ突然、もうギプスとれたの? それにご飯は? 今お昼だよ!」

陽菜が心配するが、その姿を見るとまだギプスはとれていないようだった。

「飯はもう食ってきた。しかし病院食ってのはどうしてこうまずいのかね」

「文句言わないの、ちゃんと栄養とか考えて作ってあるんだから。それに言うほどまずくないじゃない」

「そうか? 味薄いじゃん、でもちゃんと全部食べたんだぜ、偉いだろ」

「はいはい、偉いえらい」

「なんだよその言い方、ちょっとふざけてみただけだろ。あっでも全部食べたのはほんとだぞ!」

わざとおどけて見せる亨。