ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人

それから数日後。


弥生からの電話。


突然でビックリする話を聞く。


『ぶん太、ママがさぁ…』


ぼくは大事な話があるとかで弥生の部屋にいた。


『店を買い取らないか?っていうのよ』

『はぁ?何なんだ?どうしたの?』


『それがあたしにもまったく訳解んない』


弥生もママに理由を聞いてみたが、ママの返事は1つ

『もう 飽きちゃった』

…それだけ。


ママになんかあったのかな…

真面目にそんな事を言い出しているのかを弥生にもう一回確かめた方がいいのでは?
そう説明して弥生の部屋を出た。


別れた旦那の事も関係あんのかな…


ぼくは自分の事もろくすっぽ考えてないのに他人の事が頭から離れないでいた。

帰りに和人さんの家による。



『えーっ!辞める?なんでまた急に?あたし何も聞いてないよー』


姉さんがビックリしていた。


『知ってるよショーガールのオヤジとママの前の旦那だろ、あの2人は昔めちゃくちゃだったかんな』


ショーガール。
友美のいる店の事だ、今日初めて知ったのだが。


『そんなに気になんなら調べてやるよ、中央病院だろ…あそこの外科の先生と医療機器のメーカーの人間でよ…』