ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人

いつも通りに仕事が始まる。


今日は牛丼でも食うかな…


昼過ぎ。


木更津駅前の牛丼屋に入り、座りながら『大盛とみそ汁!』

隣に…


『仰山稼いどるようやけど…なんや、こんな所でマンマ食う事もあるんやなぁ?』

『…』

『どやっ、儲かってまっか?』


ぼくは、ひと口も食べずに勘定をカウンターに置き…

『ボチボチでんな!』


…店を出た。


会いたく無い奴にあった。

せっかく忘れかけてたのに。


…健ならお茶ぶっかけてたかもな…



その足でミンクに向かった。
途中電話をし、『あ、ママ?牛丼って作れる?』


『え!牛丼!ぶんちゃんタイミングイイねぇー、今日のランチ牛丼だよ、ランチタイム終了だけどちょっと残ってるよ』

ラッキー。


ミンクに着くと既に牛丼がテーブルに置いてある。


弥生がおしぼりをもってくる。


『牛丼って…懐かしくない…?』



…忘れていたが思い出した。



《その辺でなんか食って来い!ほらっ!》

500円玉が玄関から投げられた…

しかも大雨の晩だった。

《幸子!ゆっくり食って来いよ!》

弥生が500円を拾っている。