ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人

ぼくからもあれから連絡をしていない。


恐らく仕事どころでは無いだろう。


ぼくは貯めてしまっていた客に連絡をとり、貸したり回収したりの仕事を1人で走り回る。


1人回収出来ない客がいるのでそこへ行くと、健の車が止まっていた。


怒鳴り声が中から聞こえてくる…


『こら!ふざけてんじゃねぇぞ!バックレてやがって』


この客は顔の形が無い位ボコボコにされ、日本刀を喉元に突きつけられていた。

小便まで漏らしている。


…健の目つきも逝っていた。


ぼくはやりすぎているとは思ったが、さつきの事もあり、とがめる事が出来ないでいた。


何人かの人間にこんな追い込み方をしていたようだ。


ぼくは健に少し休むように言った…


しかし健は休まずに仕事をしていたようだった。


そして、また厄介な客を追い込んでいた。


借りてから1回も金利も払わず、しかも平然とパチンコをしている関西訛りの一見ヤクザ風の男だ。
この男はぼくが行く事を健にも言ってあったのだが…


また金を返さずパチンコをしていた。

ある程度玉はでている。
しかも確変中なのでまだ増える。


ぼくは男の隣が開いていたのでそこに座った。
話をしようとした時だ…