ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人

ぼくは健の変わりにこの女の家に行く。

普通の奥さんだ。

とりあえずいつ入金できるのかを聞いてみたが旦那が貯金を管理していて引き出せないと言う。


公務員だしもう少し絞りとってやろうとぼくは思った。

追い貸し…


ぼくはこの時更に10万円を貸した。

金利を1万、更に遅れている金利を5千円。


…この奥さん、後に止まらなくなり友美の店に紹介する事になった…


もちろん、逃げる客もボチボチ出始める。

ぼくはある程度は追い込むがそれ以上は諦める事にしている。

大体2ヶ月近くで元金位は金利で回収できるからだ。

深追いして警察沙汰になりパクられたのでは元も子もないからだ。


そんなこんなであっという間に始めて3ヶ月が過ぎようとしている

さつきももう直ぐ産まれる位だろう。

健にはまだ十分な給金をやってやれていないが、来月あたりから色を付けてやれるかな…

そんな事を考えていた時、健からの携帯音が鳴る。


『ぶんさん、さつきから連絡あって生まれそうみたいなんすけど…』

『今日まだあんのか?』

『あと集金が2件だけっす、貸しは午前中やっちゃったんで』

『んじゃ病院行ってやれよ、産まれたら連絡よこせよ』