ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人

『ぶんさん!どうしたの?』

『おぉー 結構デカくなってきてんじゃん3月だっけ?』

『4月!でも大きい方かも、健ちゃん帰って来てるよ、あがって』


ぼくはこれまでの経緯を話した上で健に頼んでみた。

『さつき…ぶんさんに就いて行こうと思うんだけど…』

『ダメって言ってもやるんでしょ!しょうがないじゃん』


ぼくもさつきに頭を下げた。

『トラック乗っててもさぁ、帰ってくればぶん太さんの話しばっかり、いつかこういう事があるんだろうなぁ~…とは思ってたんだ』


ぼくは再度さつきに頭をさげた。

具体的に打ち合わせをするのにぼくの部屋に車で移動した。大金を持ったままウロウロしたくないからだ。


移動中の車の中で健は会社に電話をしている。
なんでも10日後に辞めなくてはいけなくなった…と言う内容の電話だ。


こういう事を中途半端にしないのも健の性格である。


部屋に着き早速段取りを説明する。
まずはチラシをバラまく。
パチンコ屋に止まっている車
電柱なんかにも貼ってしまおう。


金利は1週間で1割だ。
何しろ1ヶ月に1割の金利を払わなくてはならない。

貸すのも最初は5万円までと決めた。
客が飛んでも被害が少ない。