ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人

ぼくはベガスⅡに戻り、もう少し様子を見ることにした。

他に仲間でもいたらヤベェな…
…しかし、どうやって?

打ち方は、例え後ろから見てたとしても、絶対にわかるもんではない。

裏ロムの入っている台をやっていた奴だが、玉を両替して帰って行った。

後をつけて見る事にした。
奴は車を走らせる。
ぼくもそのまま追走する。

しばらく国道を走っているとき携帯が鳴った。

ぐっさんだ。
着信音で分かる。

ぼくはぐっさんに奴の事を告げ、今追い掛けている事も言った。

『ぶん太、そのままにしとけ、あんまり無理に追い掛けねぇで様子見といた方がいいぞ』『でも、ムカつくじゃねぇすか!』

『台を今晩入れ替えしとくよ、だからちょっと様子見とけ!』


ぼくは何処まで行くのかだけを確かめて帰る事にした。

奴はコンビニに寄り、レンタルビデオ屋により、小綺麗なアパートの駐車場に車を止めた。
1階の角部屋らしい。
とくには、あやしい動きは無い。
ぐっさんの言うように様子を見とくか…

今日は取りあえず帰ろう…