ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人

『まぁ大体そんな感じやねんけど、あとは明日教えたるわ、今日は飲みすぎや』

…確かに飲みすぎているかも。


どうしても今日、とことん話したいが止めといた。


どうでもよくなってくる。



…とにかく寝るか…


『おはよーっす!』

ん?

健と野口か…


部屋から起きて事務所に使っているリビングへ行く。


『わりぃ…寝坊だ…あったま痛ぇ…』



咲希は何やらパソコンをいじっている。

健と野口の2人は直ぐ出て行く。

ぼくも追っかけ出た。


月末になるとこんな感じだ、毎月の恒例ではある。


集金が多い。



咲希は昨日言っていた。

詳しい事はまた、と言われたが、その前に一言ぶつけられている。



『ぶん太くんのやり方は無駄が多すぎんねん…』



確かに無駄が多いのはわかっていた。

わかっていたがそれをどうするのか?
それがわからない。


しかし、夕方帰るとそれらの答えは出ていた。


すべての顧客リスト、債権管理システム、帳票類管理からなにからが変わってきていた。


『1日では無理やわ、まぁ4~5日貰えればなんとかなるんちゃうん』



パソコンが1台増え、机も増えて事務所っぽくなっている。