ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人

ぼくは最後に会長と話しただけでも気が楽になった。


とにかく異様なオーラを感じる人だ。


そして人間臭い。


羽田に着き、別れ際にまた言われた。

『なにしろ女泣かしたらあかんで』



健が迎えに来ていた。

『どうでした?大阪は』


『あぁ、特に何てことは無いんだけど…何だろな…不思議にひと回り大きくなった気がすんな…たった4、5日なのに…自分でもわかんねぇ…』


『んで、どうだ?仕事』



仕事は順調らしい。
新客も今週はよく拾えてるみたいだ。
単純に忙しくなっている。
当面は地道にやっていくしかないな。
『ま、慌てて何かしようとしても失敗するだけやで』
会長もこう言ってたし…


健と部屋に戻り、仕事に目を通す。
留守をしていても、何ら問題がないのも健と野口のおかげだ。


事務的な事で人が足りねぇな…


直に野口も現れ、久し振りに3人で飯を食いに出かけた。

そこで留守中の仕事や大阪での出来事などをお互いに話す。


部屋に戻ったのは夜中の2時を過ぎた頃だ。


なんだかクタクタだった。


空港ロビーから羽田に着くまでの時間に会長の人生論を食い尽くように聞いてきた。


その事を思い出していた。