ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人

可愛い女の子だった。


ぼくは明らかに見覚えがあった!


今日行ったサラ金の受付の女の子だ。


マスターがウイスキーをぼくと会長に出してくれた。


ぼくは女の子の方を見て、偶然だなぁ…一人で飲みに来てるのか…待ち合わせかな…


そう考えている時に…


『どや?木更津は?商売はうまいこといってるんか?』


びっくりした。


…ちゃんと覚えてたのか…


『えっ!俺の事覚えてたんすか?』


『覚えてたんすか?はっーはっは!』


『何がおかしいんすか…?』


『おかしい?こんなおもろい事があるかいな…兄さん昔うちに寄った事があるやろ?そん時から知っとったわ、中国人から流れとるカードで商売しとったやん、その中国人はうちん所の若い衆や』


『…』


『ついでに教えといたろか?兄さんが喧嘩売った聡いう若いもんがおったやろ?あれはせがれや』


『…』


『まぁ…目掛けの子やけどな…そんで?何しに来よったん?』


何しにきたのかよく解らない…


『くだらん事考えんと女…大事にせい、そしたらやる気も出るはずやで』


話ているうちにサラ金の女の子は金を払って帰りそうな感じだ…