女なんかいねーよ…
蘭だけを今も思い続けてんだよ…

「それにしても、蘭変わったよなー。チビだし、あ!ごめん。それは変わってね
ーわ!メイク濃いし。あんま濃くしないほうがいんじゃね?ブスが増す。」

でも、戻ってはいけない。
嫌われなきゃいけないんだ。

涙がこぼれ落ちそうになり、教室を出て行こうとしたとき、呼び止められてしまった。

「待って。一つだけ質問させて。

なぜ霧谷っていう名字なの?」

「離婚したから。そんだけ。別に名字なんかどうでもよくね?

お前の探してる鮎川廉はもうどこにもいねぇーんだよ。」