『今日は楽しいはっぴーでいー♪



みんなと遊んでらっきーでいー♪


みんなも一緒にはっぴーでい!』



ふと、そんな歌を思い出した。



この歌いつの歌だっけなぁ。5歳ぐらいの時に歌ったっけ。



曖昧な記憶を引っ張り出してそんなことを考える。



「なんか、普通の歌詞だなぁ。」



と、昔の歌に毒をさして、10秒後にはもうその歌自体を忘れた。



寝起きでボサボサの髪をお気に入りの赤いくしでとかして黒のアメピンを付ける。



これじゃ物足りないので髪飾りないかな、と周りにある引き出しという引き出しを開けると、タンスの4段目にいい物があったのでとってみる。




その髪飾りは、真ん中に大きく向日葵があって、その横に緑の葉や、木の枝っぽく見せた紐があちらこちらについている。




夏っぽいからこれでいいや。



なんていう適当な考えでひまわりの髪飾りをうまく頭につける。




次は、洋服を探そうと目の前にあったクローゼットを両手で『バンッ』と開けた。





クローゼットには、冬のコート、薄手のパーカー、ワンピース、サロペットなど、季節感バラバラのまとまりのない洋服がズラーっと入っていて散らかっている。


私は目の前にあった白に青い柄の入ったワンピースを取り出す。



これも夏っぽくていいわな。と部屋着を脱いでそれを着る




上着を脱ぐとき私のショートの髪の毛がひまわりの髪飾りに引っかかった気がしたけど気にしない。




すると、下の部屋にいるお母さんが


「澟ー!今日は遊びに行くんじゃないのー?」


と呼ぶので、

「今いくよー!!!」


と返事をして

手元にあったトートバッグをとって階段をかけ降りた。