「で、琢実君からのアドバイスで選んだのって、どれ?」
なんで、そんなこと聞くんだろう?
「その、ネックレスです。」
「ふーん。」
先輩はそう言うと、ネックレスを取り出して地面に落とし、踏みつけた。
「えっ!?李斗せんぱ…」
「気に入らない。俺以外の男にアドバイスもらったやつなんて、いらない。あと、その呼び方も。そろそろ李斗“先輩”って、やめてくれないかな?李斗にしてよ。琢実君は“琢実”って呼ばれてていいよね笑 僕なんて、寿羅ちゃんの彼氏なのに未だに“先輩”だし。」
どうしたんだろう?なんで?いつもはそんなことで怒らないのに。
“琢実”って呼んでることは知ってるはずだし、ずっと“李斗先輩”って呼んできたのに、今更なんでそんなこと言うんだろう?
いつもと様子が違う先輩にびっくりしたのと怖いので、私は泣いてしまった。
「ご、ごめ、なさい…。サプライズ、したくて…でも、男の人って…何がいいか分からなくて…それで、琢実に…。ごめ、なさい。あの、これからは、李斗って呼ぶように、する、ので、お、怒ら、ないで…下さい…。」
私は声を振り絞っていった。
先輩は、泣いてしまった私に驚いていた。でも、すぐに私を抱きしめてくれた。
「ごめん。泣かせるつもりじゃなかったんだ…。俺、寿羅ちゃんのこと好きすぎて誰かに取られるんじゃないかって、心配になって、ヤキモチ妬いちゃった…。ごめんね。せっかく選んでくれたのに…。」
そう言う声は、いつもの優しい先輩の声だった。
