それから解散したわたしたち。

け~ちゃんは約束通り奢ってくれた。


人間、外見じゃないなと思った。

け~ちゃん、あんな怖そうだけどまた飲みたいて思ったから。


それからわたしたちは月に1回か2回、多いときは4回くらいのペースで会って飲んだ。

奢りのときが半分、割り勘が半分。

割り勘でいいって言うのにけ~ちゃんがたまに払いたがった。

け~ちゃんは男女という枠を超えた仲良しの友達にいつのまにかなっていた。


途中からけ~ちゃんには彼女が出来て彼女の目を盗んでわたしたちは飲んだ。

でも彼女にバレてわたしの携帯に嫌がらせの非通知や、彼女からメールが届くようになった。

別にいいし、と思ってシカトしてた。



け~ちゃんと2か月に1回くらい飲むという感じに変わりつつあったある日、け~ちゃんの彼女が妊娠したことを聞かされた。

結婚するということも。


「うちら、まじ何も心配されるような関係じゃないけど情緒不安定になっとらすと思うけんもう会うのやめよう。」

とわたしが切り出し、け~ちゃんは謝ってくれた。

「俺は切りたくにゃーとばってんね。」

って。

わたしも本当は切りたくなかった。

あんなおもしろくて話が合う男友達あんまりいないから。

わたしがひどいことされた時、自分のことのように怒ってその男を勝手に探し出したけ~ちゃん。

落ち込んでるときにカラオケに誘ってくれて大騒ぎさせてくれたけ~ちゃん。

お互いの友達と一緒に飲んで笑いまくった思い出もあった。


恋とは全然違うけど終わると思うとすごく寂しかった。


今、け~ちゃんが幸せでいることをわたしは心から祈ってます。


【ケイスケ END】