「なあ、相原。シャーシンない?」

こそっと聞けば、相原はビックリした表情でこっちを見た。

「ある、けど…」

「悪いけど、一本くれないか?」

困り顔で頼めば相原はすぐにOKしてくれた。

「サンキュ」

受け取りながら礼を言ったら、なぜか相原はノートでサッと自分の顔を隠した。

なんだ?この反応。

極度の恥ずかしがり屋なのか?

照れているのなら、そのノートを引っぺがして相原の顔を覗き込みたい。

まじまじと。

タップリと。

きっと俺のS心をくすぐると思うから。