シャイな彼女と月島くん


黒板の字をノートに写す作業が超かったるい日本史。

周りを見れば、クラスの半分はノートを枕に爆睡中だ。

当然の如く野々宮も寝てるな。俺も寝るか。

……いや、ダメだ。

やっぱりノートをとろう。

どうせ野々宮の奴、後で「ノート写させてくれ!」とか言い出すに違いない。

その時のために、な。


さて、今度は何をおごらせようか。

アイスでいいか。

何と無く今食いたい気分だ。アイス。


「あ」


いきなりシャーシンが引っ込んだ。

ヤバイ。シンの寿命がメチャ短い。

もう書けないわ、これ。

新しいのを入れようとしたら、なんと予備が一本もないとかいうふざけた状況。

マジかよ。

手持ちの筆記用具、これ一本だし。

こうなったら誰かにもらうか。

チラッと周りを見るけど全員昇天してる。

あ、待て。相原が起きてる。