だって------------------


今までずっと

海斗と一緒にいたけど

あんなに自分を失った海斗を

見たことがない…。


大切な人って言ってたけど

あいつは本当に

心ちゃんのことが好きなんだ。



パタパタパタパタ-----------------



俺達の足音だけが廊下に響く…


「「…………。」」


体育館に戻る間

知華も俺も何も話さなかった。


俺はただ泣いていた知華の

肩をさすっていただけ…