チョコレイトと親不知

だめ、

違う、

騙されちゃだめだ、

頭の中をそんなフレーズがぐるぐると回ったけど、
もう限界だった。

未だかつて見たことないほど色気を帯びたダイスケの目が私を捉えて、
私は動けなくなってしまった。


今まで溜め込んだ孤独が、一気に目前の体温を欲した。


この人が私を愛してくれるなら、抱きしめてくれるなら、それでいい。

だんだんと彼の顔が近づいてきて、私はゆっくりと目を閉じた。


初めて触れたダイスケの唇はとても甘ったるい味がして、きっと何人もの女の子とこうしてきたんだろうと感じた。

ヤスのそれとは全然違ったけれど、夢中で酔いしれた。

そのうちに私の肩を抱いたダイスケの手に力が込められて、私の視界は宙を仰いだ。


白いパフスリーブのブラウスのボタンが外されようとしていることに気付いた時には、
もう抵抗する意思なんてなかった。



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ダイスケは、また電話する、と言って私のおでこにキスを落とした。

私はまるで彼の恋人になったように、うん、と女らしく頷いて見せた。

バタン、と音を立てて、部屋のドアが閉まった。

私はまるで新しい恋が始まったかのように胸を熱くして、裸のままシーツに包まっていた。

久しぶりに穏やかな気分で眠った。

ヤスが居なくても、ダイスケが居る。

良かった、きっと全部上手くいく、漠然とそう思った。



そしてあれから3日。


私は肌身離さず携帯を持ち歩いた。

だけど、

ダイスケから電話はなかった。




to be continued..