しばらくして玄関のインターホンが鳴った。
香山先生だとわかっていた俺は、玄関に行って鍵を開けた。
「体調の方はどうですか?」
玄関のドアを開けると、そこに立っていた香山先生は笑顔でそう聞いてきた。
「だいぶ良くなりましたが、まだまだ体がダルくて……」
「そうなんですか。無理しないで下さいね。あっ、これ配り物とか書類とか持って来たんで……」
香山先生はそう言ってカバンから封筒を取り出して、それを差し出した。
「ありがとうございます」
俺はそれを受け取る。
壁に手を付いてないと倒れそうで、早くベッドで横になりたかった。



